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日本地方政府駐中国代表団が貴州省を訪問

2020-10-25

2020年10月21日から23日にかけて、日本地方政府駐中国代表団が貴州省を訪問した。本代表団は日本貿易振興機構(JETRO)成都代表処の招きにより実現したもので、13の日本地方政府から派遣された駐中国代表26名をはじめ、駐重慶日本総領事館の副総領事、日本自治体国際化協会の代表らが参加した。


今回の訪問は、新型コロナウイルスの発生以降、貴州省を訪れた重点交流国の代表団としては最大規模のものであり、貴州と日本の交流深化を象徴する出来事となった。


1021日、代表団は貴陽科恩ビッグデータ先進技術研究院(NTT DATA)を視察。翌22日には、中国移動(貴州)ビッグデータセンター、テンセント・データセンター、貴州白山雲科技股份有限公司、国家ビッグデータ展示センター、朗瑪信息技術公司、貴州翰凱斯智能技術有限公司を訪問した23日には譚炯副省長との会見に臨み、その後「雲上方舟」商業施設を視察。また滞在中には、貴陽市郊外の歴史的観光地・青岩古鎮も見学した。訪問には、貴陽中国旅行社有限責任公司海外部の姚武強部長が同行した。


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青岩古鎮の視察


近年、貴州省は主要指導者自らが積極的に関与し、日本との交流を重視してきた。両国関係の深化と共同発展に向け、常に高い視座からの計画と推進が図られている。過去3年間、毎年省の指導者が日本を訪問し、多層的かつ多分野にわたる協力を推進してきた。


とりわけ2018年および2019年には、貴州省と日本佐賀県の高官による相互訪問が実現し、21年にわたる両者の交流を新たな段階へと導いた。こうした高官レベルの往来に加え、貴州省と日本の各機関との交流も頻繁に行われており、両地域の協力関係は一層の広がりを見せている。


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貴陽科恩ビッグデータ先進技術研究院(NTT DATA)を視察


貴州省の多くの指導者は、日本の駐中国外交官や高官と会見し、各地域・各部門もまた、日本の駐中国大使館や要人、地方自治体、経済・友好協会、さらには企業と密接に連携を深めている。これまでに「日本貴州の友の会」や「日本貴州総商会」が次々と設立され、中日韓地方政府三農フォーラム、中日韓茶企業家交流会、中日韓文化交流フォーラム、中日韓ドラマ制作者フォーラムなどが相次いで開催されました。


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日本国駐重慶総領事館 斎藤憲二副領事と JETRO成都事務所 田中一誠首席代表の発言


2018年、日本前駐中国大使の宮本雄二氏は、日本の「毎日新聞」に署名記事を寄稿し、貴州の変貌を紹介した。以来、日本の政界や経済界の有力者らは、著名な日系企業の貴州進出を何度も取り上げ、より深いレベルかつ幅広い分野での協力促進に向けた戦略を打ち出し、積極的に取り組んでいる。


中国移動(貴州)ビッグデータセンターを見学.jpg

中国移動(貴州)ビッグデータセンターを視察


今回の日本地方政府駐中国代表団による貴州訪問は、同省の発展に対する強い関心と、協力への高い意欲を示すものである。今後は、経済・貿易、観光、人文交流といった分野を中心に、交流と協力の幅と深みをさらに拡大していくことが期待されている。


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朗瑪信息技術公司での遠隔医療体験


近年、貴州と日本は観光、環境保護、温泉、自動車製造および部品生産など、多くの分野で大きな協力の可能性を有している。特にビッグデータ分野では、日本企業と関連機関が貴陽で合弁会社を設立し、データ分析技術を活用して観山湖区における交通管理の高度化を支援している。


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翰凱斯智能技術有限公司(自動運転車技術)を視察


日本貿易振興機構(JETRO)や日本の地方政府駐中国代表団は、貴州との交流に継続的な関心と支援を寄せており、ビッグデータ・電子情報、スマート装備製造、自動車関連産業、ヘルスケア、バイオ抽出などの分野で、早期に実務的な協力成果が生まれることを期待している。


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譚炯副省長との会見


貴州省は豊富な観光資源を有し、世界自然遺産の数では全国最多を誇る。現在、「山地公園省・多彩貴州風」というブランドをさらに高め、国際水準の山岳観光地、国内有数のリゾート地の建設を加速させている。



補筆・再構成:大橋 直人