畢節市

大屯土司荘園

2018-06-04

大屯土司荘園は、畢節市の東北約100kmに位置する大屯郷にあり、清代のイ族土司・余象儀によって1821年に築かれました。伝承によれば、建設にはおよそ300人の棟梁が従事し、完成までに3年の歳月を要したといわれています。荘園は深さ約80m、幅約60m、総面積6,000㎡以上を誇り、段状に高く築かれた建物群が雄大な景観を形づくっています。


建築には石造と木造が併用され、各所に施された彫刻はイ族特有の文化的・芸術的特色を示しています。これらは民族学・民俗学においても貴重な実物資料と評価されています。1984年には中国の重要文化財に指定されましたが、翌1985年に火災により一部が焼失しました。その後、1994年に国家文物局の支援によって補修が行われ、大広間や西花園などが修復されました。




補筆・再構成:大橋 直人