遵義市

赤水風景区

2018-01-12

赤水風景区は、貴州省西北部の赤水市に位置する国家級風景名勝区である。その範囲には、十丈洞瀑布、竹海国家森林公園、燕子岩国家森林公園、サロ(和名:ヘゴ)自然保護区、四洞溝瀑布群、さらに明・清代に交易の要衝として栄えた丙安古鎮など、数多くの景勝地が含まれている。


この地域は、世界の地理学者や観光研究者から「千滝の故郷」「竹の郷」「ヘゴの王国」「丹霞地貌の至宝」と称されてきた。とりわけ、赤水市の南約30kmに位置する十丈洞瀑布は、高さ76m、幅80mを誇り、中国において黄果樹瀑布に次ぐ規模をもつ大瀑布として知られる。その周辺には「美女の櫛」の雅称を持つ中洞瀑布があり、高さ18.5m、幅76mの瀑布が繊細かつ優美な景観を形成している。


また、丙安古鎮はかつて長江上流域の交通と交易の中継地として栄え、現在も明・清時代の街並みを色濃く残す歴史的景観地として注目を集めている。赤水風景区は、このように自然景観と文化遺産が融合する、学術的にも観光資源的にも極めて価値の高い地域である。



補筆・再構成:大橋 直人