遵義市

綏陽双河国家地質公園

2018-06-04

綏陽双河(白雲岩洞穴)国家地質公園は、貴州省北部、遵義市綏陽県の大婁山山脈に位置し、遵義市中心部から約84kmの距離にある。標高は600~1700mに及び、総面積は318.6㎢に達する。本地域は地形の起伏が著しく、カルスト地形を主体とし、窪地、鍾乳洞、峡谷、地下河川、さらには天坑(陥没地形)などが複雑に入り組み、独特の地形景観を形成している。


地質構成も多様であり、古生代のカンブリア系、オルドビス系、シルル系、二畳系、中生代の三畳系、さらには新生代の第四紀層までが確認されている。全体として炭酸塩岩の分布が卓越し、地表と地下の双方にわたって発達したカルスト地形を生み出している。


綏陽双河は芙蓉江の源流の一つであると同時に、鳥江の支流の一部を成し、その全長は136km、総落差は363.4mに及ぶ。地名の由来となった「双河洞」は、桂花村と銅鼓村の山間部に位置しており、二本の河川が洞窟外で合流することからこの名が与えられた。


洞窟群は極めて規模が大きく、石膏洞、水簾洞、蓮花洞、桂花洞(別名:大風洞)、山王洞、羅教洞、連望洞、杉林洞、羅漢洞などから構成されている。それぞれの鍾乳洞は独自の地形的特徴や景観美を備えており、学術的価値と観光的魅力を兼ね備えた存在である。




補筆・再構成:大橋 直人