翻訳:朱 明賢
修正:宮澤 詩帆
指導:王 暁梅、楊 梅竹
監修:姚 武強
補筆・再構成:大橋 直人
長角ミャオ族を代表する村落は、以下の11寨(ざい)で構成されます。いずれも中国貴州省六枝特区・郎徳地区周辺の山間部に位置し、伝統的な長角髪形や独自の刺繍文化を受け継いでいます。
1、中底寨(ちゅうていざい)
地域中央部に位置し、交通の要衝として他村との交流が盛んな村。祭礼の中心地でもある。
2、化董寨(かとうざい)
山間の高地にあり、長角髪形の保存度が高い村。古式舞踊が多く伝承される。
3、後寨(こうざい)
名の通り中腹の奥まった位置にあり、外来文化の影響が比較的少ない。
4、苗寨(びょうざい)
「苗族の村」を意味し、民族衣装や生活様式が特に伝統的な形で残る。
5、小興寨(しょうこうざい)
小規模ながら活気のある村。若者の伝統芸能参加率が高い。
6、高興寨(こうこうざい)
高所に位置し、眺望が良いことから観光資源としての価値が高い。
7、補空寨(ほくうざい)
山間の谷沿いにあり、農耕と手工芸を両立する暮らしが特徴。
8、小田壩寨(しょうでんはざい)
水田の広がる低地に立地し、稲作を中心とした農村景観が残る。
9、隴嘎寨(ろうがざい)
周辺でも古い木造建築がまとまって残る村。建築研究の対象にもなる。
10、新発寨(しんぱつざい)
移住や分村により比較的新しく形成された村。伝統と新しい生活様式が混在する。
11、安柱寨(あんちゅうざい)
山の尾根近くに位置し、村人同士の結束が強い。防衛的な集落配置を持つ。